ワークショップの最後、「感想をどうぞ」と声をかけると、
「楽しかったです」
「難しかったです」
…そこで終わってしまうことはないだろうか。
もちろん、それは大切な言葉だと思う。
でも、「もう一歩先に行けたら」と感じることもある。
感想は“入口”
感想は、体験が心や身体に残した余韻だと思う。
だから否定しないし、急がせない。
ただし——
感想はゴールではなく、入口ではないだろうか。
振り返りとは何か
振り返りとは分析ではなく、
体験にもう一度触れ直し、
自分の中で意味が立ち上がるのを待つこと
だと思う。
うまく言葉にしなくてもいい。
ただ、「何が起きていたのか」に近づく。
「しゃべらない人」も参加している
振り返りで話さない人を見ると、不安になることもある。
でも、
しゃべらない=何も起きていない
とは限らない。
むしろ、身体や空間に深く関わっていることも多い。
だから振り返りは、言葉だけにしなくていい。
振り返りを“起こす”ヒント
① 言葉以外もOKにする
「話しても、動きでもOKです」
立つ・動く・うなずく。
② 感情を場面に戻す
「なぜ?」ではなく、
「どの瞬間?」
「どこにいたとき?」
体験に戻る問いが、深さを生む。
③ 身体から振り返る
「そのとき、身体はどうだっただろうか」
身体は、いつも正直だと思う。
④ 他者を通して気づく
「誰かの動きで印象に残ったことは?」
他者の言葉で、自分に気づくこともある。
⑤ あえて言葉にしない
「ひとつ心に残して帰ってください」
振り返りは、その場で完結しなくてもいい。
講師の役割
つい引き出そうとしてしまうけれど、
大事なのは、引き出すことより
起きていることを邪魔しないこと
言葉にさせすぎない。評価しない。
プロセスを信じるー
おわりに
感想はすでに価値がある。
そこに少しの問いと余白があると、振り返りが生まれる。
そして振り返りは、
次を“選べる状態”をつくるのではないだろうか。
体験が“その人の言葉”になるのを待つ
そんな関わりが、場を豊かにしていくと思う。
